シリーズ5回目です。
今回は、コオーディネーショントレーニングの中身についてではなく、なぜコオーディネーショントレーニングが必要かを深堀りしてみたいと思います。
突然ですが、富士山に登ったことはありますか?
登ったことがない方も、ちょっと想像してみてほしいのですが。
多くの人は5合目まで車で行って、そこから歩いて登りはじめます。
高地に慣れるために山小屋で1泊して、翌日登頂・下山というパターンもあれば
5合目を夜中に出発して0泊弾丸登山!というパターンもあると思いますが
いずれにしても、1合目から歩いて登るという人はほとんどいないはず。
私の主観で言えば、スポーツもこれと同じような感じです。
サッカー教室やテニス教室、スイミング、体操教室など、多くのスポーツ教室は、5合目から始まるイメージです。
ドリブル、シュート、サーブ、バタ足、クロール、跳び箱、鉄棒、縄跳びなど、〇〇ができるようにする。
富士山ほどハードルが高くないので、頑張れば何とかできるようになるにはなるのですが、
5合目までの土台作りが十分でないと、できるまでに時間がかかったり、何十回と練習してもできなかったりします。
そうこうしているうちに、「できない=つまらない(嫌い)」となってしまう。
挙句の果てに、何事に対しても「どうせできないからやらない」となってしまう。
縄跳びは高度なスキル
縄跳びを例にしてみます。
縄跳びを分解すると、実はビックリするくらい必要な要素が出てきます。
空中バランス、着地時のバランス、両足/片足バランス、縄に合わせてジャンプする能力、縄の長さの把握や回す速さの調節、手首を回すこととジャンプすること、、、
これらを瞬時に組み合わせることができて、縄跳びができるという状態になるのですが、そんなこと教わったことも考えたこともなかったので、「よし、今日は縄跳びをしよう!」がスタートになってしまう。
もし、富士山に事前準備なしで登ったら、、、
恐ろしすぎますね。
縄跳びの話に戻します。
空中バランスが必要だから、縄を回す速さの調節が大事だからといって、そればかり練習することはしません。
因数分解した要素に様々なルールを組み合わせて、どんな状況にでも対応できる力を身に着けます。
例えば、一定のリズムでジャンプしながら口頭で簡単な足し算をしてみたり、自転車で白線の上を走りながら白線からはみ出さないようにジグザグ運転してみたり。
※簡単な場合はアレンジしてみてください!
次回は7つのコオーディネーション能力についてお話していきます。