前回、運動神経が良い子の正体は、受け取った情報を操作・調節してアウトプットする『コオーディネーション能力 』 であるとお伝えしました。
*前回の記事をご覧になっていない方は、こちらからお読みください。
コオーディネーション能力は7つ(定位・反応・バランス・リズム化・分化・連結・転換)に分類されますが、今回はその中でも特に大事な定位についてお話ししますね。
わざとぶつかってる訳じゃないんです!
混雑した電車内、渋谷のスクランブル交差点を渡るとき、車で狭い道を通り抜けるときをイメージしてみてください。
混んでいる電車内では誰もが人に当たらないように気をつけていると思います。人混みをかき分けて進むなら、人とぶつからないように気をつけながらも最短距離で目的地まで行けるよう、無意識に自分の体が、隙間を通り抜けられるかどうかを判断して行動しています。たまに、リュックや荷物のサイズまで把握できずにぶつかってくる人もいますが(笑)
実は、この行為がコオーディネーション能力の1つ、「定位能力」と大きく関係しています。
「定位能力」は、
・自分の体勢はどんな風か?
・人や物との距離はどれくらいか?
を把握し調節する能力です。
この能力が高い子は、道で人にぶつかる心配が少なく、手がかからない子と言えるのではないでしょうか。
それだけではなく、なんと字を書くことや絵を描くこととも密接に関係しています!
綺麗な字や読みやすい字は、スペースの使い方がとっても重要なのです。
遊びや運動シーンでは、かくれんぼで上手に隠れたり、運動会の行進で列を乱さずキレイに歩いたり、サッカーやバスケットボールなどの球技系のスポーツでの位置関係(予測も含め)の把握などがこれに当てはまります。コートを俯瞰して見る能力なんかもコレですね!
日常生活を送る上でも、運動をする上でも、この能力を高めて損はありません。
ちなみに、車だと擦りそうなら「ピピッ」とセンサーが反応して教えてくれますね。
車をキズつけずに済むというメリットはありますが、便利な世の中になればなるほど、コオーディネーション能力は低下していきます。
50年前・100年前と比べると、生活はとても便利になりました。ドアをガラガラと必要な分だけ横に開けなくてもボタンやセンサーで開くようになりましたし、車は自動運転が当たり前の未来がすぐそこまで来ています。
だからこそ、トレーニングによって運動能力・コオーディネーション能力を高めていく必要があるのです。
やってみよう!
手(グー)に靴をのせて ねる↔️立つ へと体勢を変える。肘は常に伸ばしておく。
足に靴をのせて 仰向け↔️うつ伏せ へと体勢を変える。
小さいお子さんは、靴をのせてキープするだけでも十分です。
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