「朝食は大切です!」と新聞やメディアなどでよく聞きますね。朝食を摂ることで、身体をしっかりと起こし、1日を気持ちよくスタートすることができます。
特に、子どもは私たち大人よりも1日の必要エネルギー量が多いです。1食欠けるだけでもエネルギー不足なる可能性があります。エネルギー不足の慢性化は、成長に支障が現れることが考えられています。
朝食を欠食した時の身体の変化
朝食を欠食した時の身体の変化をみてみましょう。
人の平熱は36~37度台であると代謝などがスムーズに行なわれるといわれています。
1日の体温リズムは、朝食摂取後に上昇を始め昼間に最高値になり、午前中は維持することができます。
これは、朝食にエネルギー生成するための栄養素が含まれているものを摂取することで、身体の中でエネルギー生成されるからです。エネルギーが生成されるということは活動的に動くことができ、脳へのエネルギー供給もしっかりされる(集中力を維持できる)ということに繋がります。
前日夜のうちに蓄えられたエネルギー源は、12時間分しかないと言われていますので、朝食を欠食すると翌日の昼までエネルギー不足のまま動き続けることになります。
朝食の欠食による影響
では、朝食の欠食によってどんな影響があるのでしょうか。
・学力の低下
・体力の低下
・肥満などの身体的な変化
・好ましくない精神的諸症状
・好ましくない体調
以上のようなことが上げられます。
この中でも体力・学力の低下は、心身の成長にとって重要な時期である幼児期および学童期への影響を考えなくてはなりません。
上記の図は、文部科学省とスポーツ庁の状況調査の結果ですが、『朝食を毎日食べている生徒』と『全く食べていない生徒』を比較すると大きな差があることがわかります。
このままの状況では、本来、身につけるべき時期にしっかりとした学力や体力を身につけることが困難になり、これからの成長に影響を与えることになりかねません。
朝食を欠食している理由
では、なぜ朝食を食べることができないのか。以下の調査結果があります。
多くの回答は『食欲がないから』『時間がないから』です。
この2つの理由は生活の夜型が影響しています。 『時間がない』という回答への見直しは、帰宅時間が遅くなる塾や習い事の前に補食でしっかりとエネルギー供給し、帰宅後足りない分を食べるという工夫を行なってみましょう。
また、就寝時間が朝食の欠食に影響を与えている調査結果もあり、『ほとんど食べない』と答えている子どもの就寝時間は23時以降が多いです。遅くても24時までに就寝できるような生活習慣の改善をお子さんと一緒に考えてみてはどうでしょうか。
『食欲がない』という回答への見直しは、夕飯の開始時間や夜食の摂取状況はどうですか。毎日が塾や習い事ではないと思います。仮に、毎日であっても帰宅時間が異なると思いますので、その時々の時間に合わせて状況を改善してみてはどうでしょうか。
遅い時間の食事は、重いもの(脂っこいもの)だと消化に時間がかかり胃腸への負担も大きく朝食への影響があります。消化のいいもの、また胃腸への負担がかかりにくいものを選んで、献立を考えてみましょう。
朝食をしっかり摂ることで、就寝中に消費したエネルギーをしっかり補給し、体温が上昇することで身体が目覚めお昼までしっかりとした活動ができます。
活動ができるということは、身体の機能しっかり動かすことにも繋がり、成長が著しい成長期にたくさんの刺激受けることができ、学ぶことができます。
塾や習い事の成果をしっかりと出すキッカケにもなると考えられますので、一度、生活習慣や時間の使い方などをお子様と一緒に話し合ってみてはどうでしょうか。