私の見てきたスーパーアスリートに共通する部分があります。それは「身体の感覚が鋭い」ことです。もちろん生まれ持ってのものもありますが、後天的に自分で養ったものがあるのも確かです。
そして、その感覚は我々トレーナーの知見や考えていることよりも「正しい」ことがほとんどです。まさに感覚が理論を凌駕している状態といえます。 そのためジュニア世代のアスリートには自分の感覚を養うことの大切さを伝えています。今回は身体の感覚を身につけながら、怪我の予防も出来るストレッチをご紹介します。
ストレッチは筋肉を伸ばしたり、疲労回復を助けたりしますが同時に身体の感覚を身に着けるためにも役立ちます。ストレッチをしながら「昨日より硬いな」「今日はふくらはぎが張っているな」など自分の身体を感じ取る経験になりますので是非実施してみてください。今回は成長期の痛みとも関係しやすい太ももと、ふくらはぎ2か所のストレッチをご紹介します。
太もも前のストレッチ
①片脚で立って反対の足首を持ちます。倒れないように壁や椅子の背もたれにつかまりましょう。②足首を持った手を身体の後ろ側へ引っ張ります。この時、腰を反らせないように注意しましょう。目安は膝が身体の真横より前側にあることです。
③痛気持ち良いところまで伸ばして20秒キープします。この時に呼吸を止めないよう注意してください。
太ももの前の筋肉がやわらかいと、オスグッドという成長痛を予防する効果もありますので毎日お風呂あがりにやってみてください。
ふくらはぎのストレッチ
①腕立て伏せのように手足をついて身体を支えましょう。
②片脚を上げて、もう一方の脚に乗せます。
③骨盤を上にあげて、着いている足のかかとを床へつけるようにして20秒キープします。
④呼吸を止めずに痛気持ち良いところまで伸ばしてください。
アキレス腱、ふくらはぎを伸ばすことでシーバー病の予防にも効果的です。